【感想】 風立ちぬ / 宮崎駿
風立ちぬ
2011年のSKETCH TRAVELの最後の絵。これ何?て思ってたんですけど本映画のモチーフだったんですね。

観ました。風立ちぬ。

僕は、宮崎駿さん(以降宮さん)のアニメは、カリオストロからあと、多分ほっとんど観てます。途中まではそこそこファンでした。途中からは??という感じ。分岐点は千と千尋までとその後だったと思います。

とはいえ、大昔に風の谷のナウシカ(彼直筆の漫画)を、当時リアルタイムで3巻まで買って以降、僕は宮さんに一銭も落とした事がありません。つまり全部、テレビの放送だったり人に借りたりして、タダで観てきたんです。

ところがこの度の長編アニメ引退の報。彼だけが表現出来る、アニメーションの表現からいっぱい感動や楽しさを貰ってきたんだから、最後の長編映画くらい、映画館で見てお金を払おう、と思って、今日あさいち何年かぶりに映画館にいってきました。(とかいっても映画の日で1,000円)

僕が宮さんの作品に楽しさを覚えてたのは、その「ファンタジー」「童話」世界と描写(絵)が美しいから。あと、彼独自のアニメーションが楽しいから。

宮さんの歴代の作品、途中まではそれらが素直に楽しめたんですけど、途中から、それがそのまま気持ち悪くなってしまいました。要は、大人になれてない変なじいさんの妄想という空気を、作品から感じるようになってしまいました。おじいさんが「ばあさんや、この漬け物はうまいねぇ」というのはいい感じですが、「ポニョ、そうすけ、すきー」言われてもな…ていう。極端な例出しましたが、実年齢や実際の環境が示す細かなリアリティの欠如や気持ち悪さというのは、年を追う事に如実になるし、若さが必須のモチーフ(初めての恋愛とか)程、如実に出る、て事です。

ただ、宮さんの最後の長編映画である本編は、いままでとは違うみたいで、大人向けの、現実をモチーフにした映画という印象。ああ、最後にやっと、ファンタジーではない、童話でもない、粛々とした物語(ストーリー)もの?あるいはドキュメントライクな作品!!?

果たして。。。。と臨んだのですが、やっぱり、そんなリアルな感じの映画な訳ないですよね。なかったです。



普段テレビもろくに観ない、世の情報からも疎い、スタジオで絵ばっかり書いてる宮さん。

戦争×現実の人物、という、この上なく深い、勉強や素養、バランス感覚を求められるジャンルで、レベルの高い結果を出すのは無謀というか、それを宮さんに求めるのは無茶かな、と思います。

ある程度第二次世界大戦の様々な事を調べまくって見まくってきた、また、恋愛もそれなりに多く経験してきた、震災も体験した僕からしたら、この映画は、全方向的に、かなり薄っぺらかったです。正直に言って、何を表現したかったのかが(アニメーション / 絵以外の部分で、つまり話として)ほとんど判りませんでした。

本映画は、あくまでもメロドラマで、ファンタジーです。いままでの宮さんが作ってきた映画と基本的に一緒です。子供や動物や架空の生き物や街が出てこないというだけであって。

社会派なんてとんでもないし、堀越二郎さんは、こんな人では全くないと思いますし、何かふわっとした、宮さんの妄想というか、最後に、自分がやってみたかった事を顕した、彼の心象映画、です。

なので、エンターテインメントもストーリーも乏しく、僕にとっては今まで観た宮さんの映画の中で、ダントツに面白くなかったです。上映時間2時間が4時間くらいに感じました。とても長くて苦痛でした。びっくりしました。

家で観るのと違ってお金払ってますので?食い入る様に全てのカットを凝視し続けたことも、映画を長く苦痛に感じさせた要因かもしれませんけど。


<良かったところ>

・景色の描写。素晴らしかった。

→関東大震災の街が崩れる描写。リアルだったし美しかった。
→全てのモブ(群衆)の描写。全部の人が人格を持ってて凄まじかったです。
→雨がぽつぽつ、ざーーーと降るところの描写。匂いまで感じました。
→SEが何か人の声混ぜてますよね。あれ良かったです。
→夢の中の、夕刻に空を飛んでいる描写の空の青と紫と白と…アニメであの色初めて見ました。
→庵野さんの声。良かったというより、芝居がかったアニメの声優さんよりは随分まし、という感じ。


<悪かったところ>

・ストーリー
→戦争の事も、震災の事も、堀越二郎さんの事も、何も伝わらない。

・ラブシーン
→要らないし、稚拙で恥ずかしい。宮さんが、自分の殻を超えたいと思って表現したなら、うん…という他ないですけど。。

・妄想(夢)シーン
→ストーリー的にも膨らませ要素としても不必要で、エンジョイ要素としてもかなり弱く、度重なる夢落ちに、混乱すらしました。

・久石譲さんの音楽
→サビが安いメロディだし、さすがにもうワンパターンが過ぎる気がします。

今までタダで楽しんで来た後ろめたさを1000円払った事では取り払えませんが、この映画が、僕にとっての罰なのかな、と思います。

お疲れ様でした。
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2013/09/10 | 独り言 | コメント:0 | トラックバック:0____
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