【心に響いた言葉】カール・セーガンさん from 遙かなる記憶(書籍)
<DNAの突然変異と生物の進化についての一文>

いくらかの犠牲を払いつつも、複写の際に生じる不完全さを逆用する。これが、生物進化の原動力となる。生物が望んでそうなったのではない。万物創造に当たった神がそうしたとも思えない。突然変異は基本計画もなく、誰からの支持も受けないのが特徴である。無秩序に見える突然変異は、冷酷とさえ見える。進化というメリットがあるにせよ、それは気の遠くなるほどゆったりとした速度でしか進行しない。新たに起きた突然変異によって、生活上の適応力を欠くようになった生物はすべて、進化の過程で消えていく。たとえば、跳べなくなったコオロギ、いじけた羽しかない鳥、息切ればかりしているイルカ、日光の元では枯れてしまうニレの木……。もっと効率的で温和な突然変異はないものか?なぜ、マラリアの耐性を得ることが、貧血という罰を伴う必要があるのか?(注:突然変異で鎌形赤血球を持った人々を指している)--行き先のはっきりとした、冷酷でない形式の進化があったらいいなと、誰もが思う。しかし進化には長期的な見通しなどないし、「終わり」も想定されていない。終わろうという気さえない。その意味で、進化は人間が持つ「技術」とは対極にある。生命の本質は、気まぐれで、盲目的なのである。「正義」などというものとは、はなから無縁なのだ。進化は、もともとが、大多数の犠牲の上に成り立つものなのだ。
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2008/09/14 | 心に響いた言葉 | コメント:0 | トラックバック:0____
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